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mitakashibu

Author:mitakashibu
タクシー会社売上NO1
日本交通株式会社の三鷹営業所2Fに事務所を構える
日本交通労働組合三鷹支部です。
タクシー乗務員に転職をお考えの方や同業者で弊社に移籍を迷われている方など、参考にしていただければ幸いです。
支部機関紙「スクラム」から、公益性の高い記事を中心に掲載しています。

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休業手当について

 日本交通は会社都合で休まざるを得なくなった際、乗務員に賃金を補償する規定がありません。そのため、会社は口うるさい乗務員にだけ修理手当や仮想営収などの名目で補償をして、おとなしい乗務員に対しては補償をしない傾向にあります。

 そこで今回、会社に対して請求できる休業手当がありながら、まだ請求していない乗務員を募り、法的な手続きで請求するとともに、私たちの組合主導で 「会社都合で乗務出来なくなった際は、3カ月分の平均営収を仮想営収(一時間当たりの営収)として補償する」 といった規定を作り、多数派労組と労使協定を締結するよう会社に提案するつもりです。
 つきましては、以下の2つのケースについて休業手当を請求できるか教えてください。

ケース1

 都内のタクシー乗務員が年々減少する中、三鷹営業所では毎月新人を採用し新卒の配属も相まって逆に乗務員余りの状態になっています。

 平日の稼働率が100%を超えているのは以前からのことですが、ここ最近は、休日も100%を超える日も珍しくありません。
 会社は売上を伸ばす一方、乗務員は稼働率上昇による弊害で、事故や故障で休車が出た際に、代わりに乗る車が無いため休む羽目になります。
 会社は、何の落ち度のない乗務員を休ませる事に引け目を感じているのか、まずは第一原因事故を発生させた乗務員、次に労働者供給事業の乗務員(以下「シルバー」と称する)といった不満を言いづらい、立場の弱い人を順番に選んで休ませています。
 この件に関し会社は「シルバーは調整弁としての役割を果たすことを条件に契約している」と言っていますが、私たちの組合のシルバーはそのような契約にはなっていません。加えて、月の始めに決められた出番を消化できないことには、生活費が足りなくなり資金繰りに走り回らなければいけなくなります。

 また、夜間営業中に事故や故障した際は、修理工場が閉まっているため営業を終了する以外に選択肢がありません。営業中の故障の場合は、1時間につき1000円の修理手当をつけていますが、事故の場合の補償は一切無いため、泣き寝入りすることになります(出庫して15時間30分を過ぎてから故障した場合は、原則として修理手当をつけていません)。

 労働組合は現在行われている秋闘で、突発的な事故休車や営業中の事故や故障に対応できるよう、平日の稼働率を98%未満(一日当たり5台の計画的な休車)に抑制するよう要求していますが、会社は認めない公算が大きいです。
 
質問1 このような状況で以下の乗務員は休業手当を請求できるでしょうか。

・第一原因事故(過失割合 乗務員4:相手6)を発生させた乗務員
・第二原因事故(過失割合 乗務員3:相手7)や故障で帰庫する羽目になった乗務員
・シルバー乗務員



ケース2

 最近、タブレットの不具合が原因で、クレジットカードや電子マネーが使えなくなることがあります。ひどいときは、地図や決済画面が表示されるタブレットそのものが起動せず、営業できなくなるケースもあります。
 先日も1時間30分、その前は5時間もサーバーダウンし営業できなくなりました。

 会社は原因について、システム開発を依頼しているH社にあるとして責任逃れをしています。H社も、M社との契約の中で、1%の確率で不具合が発生する事になっていて、今回の不具合もその1%に入っているとして責任の所在をはぐらかしています。

 会社は再発防止策としてサーバーを3台から5台に増設するとしていますが、過去に何度もサーバーダウンしていることを考えると、対応が後手に回っている感は否めません。
 この件について労基署に電話して休業手当について質問したところ以下のような回答がありました。

① 労働基準法26条※1を根拠に休業手当を請求するには無理がある。

理由
・他の営業所(新木場・品川営業所)の乗務員が現金のみで営業している
・自分から帰宅して良いか聞いて自分の意志で帰った乗務員がいることから、会社は早退を認めただけの可能性がある

② 民法536条第2項※2を根拠にするなら請求の余地あり。

理由
・会社がいつまでたってもサーバーを増強しないなど、再発防止策を怠ったことが過失にあたると考えられるため

※1 労働基準法26条
使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない
※2 民法536条第2項
債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債務者は、反対給付を受ける権利を失わない。この場合において、自己の債務を免れたことによって利益を得たときは、これを債権者に償還しなければならない。


 労基署いわく、今後は会社の指示のもと、サーバーが復旧したら出庫するといった条件で、営業所待機するのが望ましいとのことでした。そうすると、手待ち時間ということで100%の賃金を請求できるからだそうです。

 そこで現在、組合本部は会社に対し「サーバーダウンした際は、復旧するまで待機」といった通達を各営業所に出すよう働きかけています。
 しかし、会社は現金のみでの営業マニュアルを作成し、休業手当は支払わない公算が大きいです。

質問2 このような状況で以下の乗務員は休業手当を請求できるでしょうか。

・営業所で待機した後に帰宅した乗務員
・営業所で待機した後に出庫した乗務員
・営業中に不具合が発生し、帰庫する羽目になった乗務員



指宿弁護士の回答

お問い合わせの件、現段階での回答です。指宿

1 公出取消の場合の賃金について

  公休出勤が、①使用者による休日労働命令によるものなのか、②労働者と使用者の合意による労働契約によるものなのかが問題です。ケースにより、どちらの解釈もあり得ると思いますが、私は、日本交通の場合は、②に該当する可能性が高いと思います。

 ②であれば、会社は、勝手に公出日を取り消すことはできないので、会社が公出に出勤しないように命令した場合、労働者が労務提供義務を負い、使用者が賃金支払い義務を負う労働日において、会社が自らの責任において労務受領を拒否したことになるので、賃金支払い義務を負います(民法536条2項)。

 この場合、会社が支払わなければならない賃金額についても問題になりそうです。民法536条2項によれば、この場合、労働者は「反対給付(この場合は賃金)を受ける権利を失わない」とされています。歩合給の場合、労働者が労務提供をした場合の賃金は、推測によるしかないので、平均賃金(労基法12条)によるべきだと、私は思います。

2 タブレット不具合による労務不提供の場合の賃金について

 タブレット不具合の場合に、労働者が営業所で待機した場合、これが使用者による労務受領拒否なのか、労働者による労務提供拒否なのかが問題になります。

①社会通念上、都内において、カード決済可能と表示しているタクシー会社で、カード決済不能な状況で、タクシーを稼働させることが適切なのか、労務提供と言えるのかが問題になります。これは、タクシーセンターや消費者センターなどの意見も聞いたうえで判断すべきだと思います。

②カート決済不能な状況でも、タクシーの稼働は可能であるとすると、減額した賃金について会社に請求できるかが問題になります。民法536条2項は、「債権者(労働契約の場合は使用者のこと)の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなった場合」と規定しているので、カード決済不能な状況での労務提供は、不完全な「債務の履行」(労務提供)と評価できそうです。だとすると、民法536条2項に基づき、平均賃金を比較して、減額した賃金分の請求ができるかもしれません。

以上


追記
2017年秋闘の会社回答で前向きな回答がありました。
第二原因事故が原因で帰庫する羽目になった際は、修理手当をつけるので申告して下さいといったものです。

しかし、この程度の回答で満足は出来ません。
全ての要求を実現するために、引き続き圧力を強めていきます。

追追記 2018年4月7日
ケース1について
 会社都合による休業手当について、労使交渉で進展が見られなかったため指宿弁護士に相談しました。
 指宿弁護士は解決策として、

 ステップ1 指宿弁護士の意見書を会社に提出
 ステップ2 指宿弁護士、組合役員、当該乗務員の3者で労働基準監督署に指導要請
 ステップ3 裁判を含めて再度検討

 と提案。
 私たちは費用対効果を考え、この流れで2018年春闘を闘うことにしました。
 
 その結果、
 
 会社は「事故や故障で当日乗れなくなった際は手当を付ける」と回答。
 手当支給の条件として、同月内での振替出勤が出来ないときを提示し、当日休車が出ないよう最大限努力することも併せて確認。 手当の詳細については記載できませんが、組合的にも十分納得できる内容でしたのでこの条件で妥結しました。
 
 組合役員が団交の席で「顧問弁護士と法的手続きを粛々と進めていきます」と伝えただけで、意見書すら出していないのにこの回答。指宿弁護士の効果てきめんです。
 
ケース2について
 日本交通はIP無線配車システムの障害発生時(サーバーダウン時)の対応策として、同障害時に対応したシステム「ローカル開局 (障害発生時の緊急出庫)」を2018年4月2日にリリースしました。
 これにより、IPシステムの障害時でも開閉局ができ、ナビも通常通り使え、カード決済もおこなえるようになりました。

 流し営業する分には何も支障が無い状態といえます。
 障害発生時に無線営業が出来ない問題に関しては未解決ですが、無線オペレーターが乗務員に直接電話配車して対応することでしょう。

 さらなる進化に期待します。 

追追追記  2018年5月28日

無線オペレーターが乗務員に電話連絡する際の専用回線が、現在の1回線から11回線に増えることになりました。
新たらしい10回線については2018年6月1日(金)午前9時から運用開始です。

これによりIP無線配車システムに障害が発生したとき(大規模災害時を除く)の業務継続体制はほぼ整ったといって良いでしょう。

2018/01/17 20:42 指宿弁護士に聞きました TB(-) CM(7)
コメント
プレッシャーかけることで、こんなに会社側の対応変わるんですね。
2018/04/12 01:19  URL [ 編集 ]
Re: タイトルなし
そうですね。
今回は会社側に誠実な対応をしていただきました。

プレッシャーのかけ方については、労働問題を専門に扱っている弁護士に相談しながら進めるのが良いようです。
2018/04/12 16:35 mitakashibu URL [ 編集 ]
おつかれさまです。質問があるのですが そちらの組合では、夏に長期休暇とられている方が 多く思いますが給料は出るのでしょうか?あと、どれくらいの長さの休みとれるのでしょうか?交渉は組合でしてくれますか?とってみたいので教えて下さい 宜しくお願いします。
2018/04/14 16:57  URL [ 編集 ]
Re: タイトルなし
> そちらの組合では、夏に長期休暇とられている方が 多く思いますが給料は出るのでしょうか?

一ヶ月まるまる有休を取得しても給料は出ます。

> どれくらいの長さの休みとれるのでしょうか?

まず、職員に有給の残日数を確認してください。その範囲内なら休みの長さに制約はありません。

> 交渉は組合でしてくれますか?とってみたいので教えて下さい。

有休は労働者の権利です。要件さえ満たしていれば、組合が交渉するまでも無く当然に認められます。
もし、会社に指定した時季の有休を拒否されたときは、理由を聞いた上で相談に来てください。そのときは対応します。
2018/04/14 18:12 mitakashibu URL [ 編集 ]
ありがとうございます 自分で交渉してみます。出来ないときは相談させていただきます。その時にはよろしくお願いします。
2018/04/22 09:23  URL [ 編集 ]
24時間動き続けているタクシー会社なのに、なぜ、夜間の工場は閉鎖されているのでしょうか?故障で車止めるより直して稼働させた方が会社も利益になるのではないかと思います。少額の保証をされても稼働したときの利益には追い付きません。是非、夜間の工場稼働お願いします。
2018/05/08 13:51  URL [ 編集 ]
Re: タイトルなし
> 24時間動き続けているタクシー会社なのに、なぜ、夜間の工場は閉鎖されているのでしょうか?

以前は各営業所にある整備工場のすべてが夜間稼働していましたが、会社の合理化政策で次々と稼働時間を短縮していき、今ではすべての整備工場が夜間稼働を止めてしまっています。
この合理化政策を進めるにあたり会社は「車両が故障して営業出来なくなった際は修理手当を付ける」「各専用乗り場にライトの球を常備するため自分で交換するように」と当時の組合に協力要請しています。また、現在では「JPNタクシーの代替えに伴い車両故障そのものが減る」「タブレットもシステムが安定してきているので使えなくなることはまずない」「決済機のリセット手順は営業所にマニュアルがあるため、職員にやり方を教わって対応するように」などの理由で夜間稼働の必要性を否定しています。


> 故障で車止めるより直して稼働させた方が会社も利益になるのではないかと思います。

整備工場の夜間稼働費 > 車両故障による会社の損失 というのが実情なのでしょう。


> 少額の保証をされても稼働したときの利益には追い付きません。

国交省は求職者や利用者が安心してタクシー会社を選べるよう「労働環境の見える化」の制度作りに着手しました。
この制度は、労働・休憩時間を点数化し3段階で評価し、各種補助金の優先採択やハローワーク求人票への記載など優遇措置を手厚くするといったもので、「ホワイト経営」と呼びます。
来年度中に認証開始することが決まっています。

ここで注目したいのが、たたき台として提示された認証項目のなかにタクシー業界の悪しき慣習である「事業に要する経費を運転者に負担させていない」といった1文が入ったことです。

タクシー事業をするうえで車両故障のリスクは必ずついて回ります。そのリスクを回避するための費用は必要経費として会社が負担すべき性質のものです。たとえば代車を確保しておくことや、24時間修理体制を整えておくことがこれにあたります。

ですから質問者さんのおっしゃる通り、乗務員に少額の修理手当をつけてお茶を濁して良い問題ではありません。
車両故障しても働ける体制を整え、働けなかった時間に関しては平均賃金を補償するなど、当たりまえのことができない事業者にはホワイト経営認証をしないよう声を上げていく必要があります。


> 是非、夜間の工場稼働お願いします。

以前の赤坂工場のように、都心部にひとつは夜間稼働して頂きたいものですね。

それと平行して、突発的な事故休車や営業中の事故や故障に対応できるよう、平日の稼働率を98%未満に抑制するよう私たちと一緒に要求していきましょう。
2018/06/19 22:02 mitakashibu URL [ 編集 ]















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